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「一生飲まない」ではなく「上手に減らす」へ——私が冨田医院で減酒外来を始める理由 - 冨田医院

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「一生飲まない」ではなく「上手に減らす」へ——私が冨田医院で減酒外来を始める理由

「お酒を減らしたいけれど、やめるなんて考えられない」——そう悩んでいませんか?

健康診断の数値が気になっている、翌朝がつらくなってきた、家族から心配されている……。
お酒を少し控えなければと思いながらも、「一生飲まないなんて無理だ」と諦めてしまう方は少なくありません。
冨田医院が掲げるのは、ゼロか百かの我慢を強いる「断酒」だけではなく、無理のないペースで飲む量を減らしていく「減酒(げんしゅ)」という選択肢です。なぜ当院で減酒外来に取り組むのか、私の個人的な経験を交えてお話しします。

1. 「お酒のために働いていた」私自身の過去

今でこそ医師としてこのようなお話をしていますが、以前の私はほぼ毎日のようにお酒を飲んでいました。

仕事が終われば「今日も飲める」と胸を躍らせ、1日の疲れやストレスをお酒で洗い流すことが日課でした。生活の中心には常にアルコールがあり、振り返れば「お酒を飲むために仕事をしている」と言っても決して過言ではない日々を過ごしていたのです。

お酒がくれる解放感や楽しさは十分に知っています。だからこそ、お酒が生活の一部、あるいは心の支えになっている方の気持ちは痛いほどよく分かります。

2. お酒から距離を置いて初めて気づいた「本当に送りたかった人生」

しかし、年を重ねるにつれて自然と飲酒量は増えていきました。翌朝の倦怠感、集中力の低下、知らず知らずのうちに奪われていく気力——そんな変化を感じる中で、ある疑問が頭を離れなくなりました。

「ひとりの医師として、このままで本当に良いのだろうか?」

そこから一筋縄ではいかない試行錯誤が始まりました。飲みたい気持ちと葛藤し、失敗を繰り返しながらも少しずつお酒との距離を調整し続けた結果、現在では年に1〜2回程度、特別な席で嗜む程度にまで落ち着くことができました。

お酒から離れていく過程で何より強く感じたのは、「目の前の人生で、自分が本当に取り組みたいことに向き合いやすくなった」という実感です。

酔いと二日酔いに追われ、お酒中心に回っていたあの生活は、自分が本当に送りたかった人生ではなかったのかもしれない——。頭の霧が晴れたとき、心からそう感じました。減酒の難しさを身をもって知っているからこそ、お酒との関係性を見直した先にある「日常の豊かさ」を確信しています。

3. 「一生飲まない(断酒)」ではなく「飲む量をコントロールする(減酒)」へ

従来のアルコール医療では、「完全に一滴も飲まない(断酒)」ことが唯一のゴールとされることが一般的でした。

もちろん、重度の依存症や特定の病態においては完全な断酒が欠かせない場合もあります。しかし、「一生お酒をやめる」という決断はあまりにも重く、多くの人にとって高すぎるハードルとなってきました。「やめられないなら病院に行っても叱られるだけだ」と受診をためらい、結果として問題を深刻化させてしまうケースが少なくありません。

現代の潮流:ハームリダクション(被害を減らす)としての「減酒」

近年、国際的にも「飲酒量を減らすことで、健康被害や生活上のトラブルを確実に改善していく(減酒)」という考え方が標準的な選択肢として確立されてきました。
ゼロか百かではなく、「週に2日の休肝日を作る」「1回の量を1〜2杯に抑える」といった小さな前進でも、肝機能、血圧、睡眠の質、メンタルの安定には確かな医学的効果が現れます。

お酒の楽しさも、やめることの難しさも知っているからこそ、私はまず「飲む量を無理のない範囲に減らす」という現実的な選択肢を冨田医院では提案したいと考えています。

4. 減量外来でも実践する「認知行動療法」と「動機づけ面接」の力

当院ではすでに「減量外来」において、食事や運動を強制するのではなく、認知行動療法や動機づけ面接(Motivational Interviewing)の手法を取り入れた支援を行っています。

「お酒を減らす」ことと「体重を減らす」ことの本質は驚くほど似ています。どちらも、単なる本人の意思の力(根性論)でコントロールできるものではありません。

  • 自動的な思考・行動のクセに気づく(認知行動療法):
    「帰宅したら条件反射で缶を開けてしまう」「嫌なことがあったら飲むしかないと思い込んでいる」といった引き金(トリガー)を特定し、別の行動パターンへ置き換えていきます。
  • 自分自身の内発的な動機を引き出す(動機づけ面接):
    医師から「飲み過ぎだから減らしなさい」と指示されても長続きしません。患者さんご自身が「なぜ減らしたいのか」「減らしたらどんな良い変化があるか」を言葉にし、納得して進められるよう対話を重ねます。

5. 単なる我慢ではなく「何を大切にしたいか」を一緒に見つける

私自身がお酒と距離を置くことができた最大の理由は、単なる健康への不安や我慢ではありませんでした。根底にあったのは、「冨田医院の医師として、責任を持って目の前の患者さんや地域医療と向き合いたい」という明確な目的でした。

お酒を減らすためには、「お酒を奪われる苦痛」に耐えるのではなく、「お酒を減らした時間や体力を使って、自分は何を大切に生きていきたいのか(価値観)」を見つけることが決定的に重要です。

研究が示す「価値観」と行動変容の関係

近年の行動医学や心理学の研究でも、個人の深い価値観(家族との時間、仕事での達成、趣味への没頭、健康寿命など)と結びついた動機を持つ人ほど、持続的にお酒のコントロールを維持できることが実証されています。

お酒をやめること自体が人生の目的ではありません。お酒を減らしたその先にある、「あなたが本当に生きたい豊かな生活」を取り戻すことこそが真のゴールです。

6. 冨田医院の減酒外来でお手伝いしたいこと

当院の減酒外来では、お酒を一方的に悪者扱いしたり、厳しく叱責したりすることは一切ありません。

「少しお酒の量を減らして朝を気持ちよく迎えたい」「健康診断の数値を改善したい」「家族と過ごす時間を大切にしたい」——そうしたお一人おひとりの願いに寄り添いながら、医学的な知見と心理的なアプローチを用いて、無理のない現実的なペースで減酒をサポートいたします。

一緒に、より良い人生のための減酒を目指してみませんか

お酒をやめる決心がつかなくても大丈夫です。「まずは少し減らしてみたい」という思いがあれば、それだけで十分な第一歩です。
どうぞ肩の力を抜いて、お気軽にご相談にいらしてください。

 八女市黒木町 冨田医院 医師 岡田一樹

医院名 医療法人 尚恵会 冨田医院
所在地 〒834-1217
福岡県八女市黒木町黒木87-1
TEL 0943-42-0173
駐車場 あり
医院名 病児保育室 子どもケアハウス のびのび
所在地 〒834-1217
福岡県八女市黒木町黒木87-1
TEL 0943-42-0673
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医院名 冨田医院 八女総合療育館
所在地 〒834-1221
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TEL 0943-42-0105
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