こんにちは。冨田医院の医師、岡田一樹です。
夏が近づくと、保育園や幼稚園、そして地域のニュースでも耳にすることが増えるのが「手足口病(てあしくちびょう)」です。
主にお子さんがかかる夏風邪の一種ですが、「初めて子供がかかって口の中が痛そうでかわいそう……」「お家ではどうやって看病したらいいの?」と不安になる保護者の方も多いのではないでしょうか。
今回は、お子さんが手足口病にかかった際の特徴や、ご自宅で看病する際の具体的なポイント、そして病院を受診するタイミングについて詳しく解説します。
1. 手足口病とは?どんな症状が出る?
手足口病は、ウイルスの感染によって、その名の通り「手」「足」「口の中」を中心に(お尻にも時々、、)水疱(水ぶくれ)を伴う発疹が出る病気です。
主な症状の現れ方
- 手のひら・足の裏の発疹:米粒くらいの大きさの水ぶくれができます。あまり痒(かゆ)がらないことが多いですが、触ると少し痛むことがあります(お尻や膝まわりに出ることもよくあります)。
- 口の中の口内炎:頬の内側やベロに水ぶくれができ、それが破れると痛みの強い口内炎(潰瘍)になります。
- 発熱:感染したお子さんの約3分の1に発熱が見られますが、38度以下の高くない熱が多く、1〜2日で自然に下がることがほとんどです。
原因となるウイルスにはいくつかの種類(コクサッキーウイルスやエンテロウイルスなど)があるため、「去年かかったから、もうかからない」ということはなく、何度もかかる可能性があるのが特徴です。
2. 自宅での看病マニュアル:一番の敵は「脱水症状」
手足口病を根本から治す特別な特効薬(抗ウイルス薬)はありません。基本的には、お子さん自身の免疫力がウイルスを退治してくれるのを待つことになります(多くは1週間程度で自然に治ります)。
そのため、ご自宅での看病は「今ある辛い症状を和らげること」が中心になります。特に重要なのが、口の中の痛みによる「脱水症状の予防」です。
口の中の口内炎がしみないよう、以下のような食べ物・飲み物を選んであげてください。
- おすすめの飲み物:冷たい麦茶、冷ましたスープ、経口補水液、リンゴジュース(オレンジやグレープフルーツなどの柑橘類はしみるのでNGです)
- おすすめの食べ物:ゼリー、プリン、アイスクリーム、冷ましたお粥、冷たい豆腐やうどん(熱いもの、塩気や酸味が強いものは痛みを強めます)
基本的には、本人が口にできるものを何でもあげて大丈夫です。アイスやプリンなど、少しでも喉を通りやすいもので栄養と水分を補給してあげましょう。
3. 登園・登校の目安と、病院を受診するタイミング
手足口病は、熱が下がり、口の痛みがなくなって普段通りの食事が摂れるようになれば、登園・登校して大丈夫です。インフルエンザのように「発症してから何日は出席停止」という明確な法律の基準はありません。本人の元気度や食欲が戻っているかが目安になります。
ただし、ごく稀にウイルスが脳や心臓に入り込み、髄膜炎(ずいまくえん)や脳炎などの重い合併症を引き起こすことがあります。以下のような症状が見られたら、すぐに受診してください。
- 高熱が2日以上続いている
- 何度も激しく吐く
- 水分を全く受け付けず、おしっこが半日以上出ていない
- ぐったりして視線が合わない、呼びかけへの反応が鈍い
当院は八女市黒木町で診療しております。「手足口病かもしれない」「口の痛みがひどくて水分が摂れているか心配」など、気になる症状がございましたらいつでもお気軽にご相談ください。お子さんの状態に合わせて、丁寧に診察させていただきます。
冨田医院 医師 岡田一樹