糖尿病の治療には「食事療法」「薬物療法」と並んで、運動療法がとても大切です。
運動を続けることで、
・血糖値の改善
・動脈硬化や心筋梗塞などの血管イベントリスクの低下
・体力の維持や気分の改善などQOL(生活の質)の向上
といった多くのメリットが期待できます。
■ どのくらい運動すればいいの?
日本糖尿病学会では、中等度の運動を週150分程度(たとえば1回30分を週5日)行うことを推奨しています。
しかし、これをすぐに実践するのは難しい方も多いと思います。
最近の研究では、週に10分程度の軽い運動でも死亡率の低下が報告されており、
「できる範囲で少しでも動くこと」がとても大切です。
完璧を目指さず、「今より少し多く体を動かす」ことから始めましょう。
■ 日常生活でできる工夫
運動というと「わざわざ時間を取って行うもの」と考えがちですが、
日常の活動量を増やすだけでも十分に効果があります。
最近はスマートフォンのアプリで歩数を簡単に記録できるようになりました。
目安としては、
65歳未満の方:1日8000歩
65歳以上の方:1日6000歩
を目標にしてみましょう。
エレベーターではなく階段を使う、近場の買い物は徒歩にするなど、
日常生活の中で少しずつ歩く時間を増やすことがポイントです。
■ 食後の工夫も大切
食後すぐに座りっぱなしになると、食後血糖が上がりやすくなります。
食後はできるだけ立ち上がり、家事や片づけなどの軽い活動を取り入れると良いでしょう。
さらに可能であれば、食後に10〜15分ほどのウォーキングなど有酸素運動を行うと、血糖上昇を抑える効果がより高まります。
■ 運動の注意点
糖尿病の状態によっては、
低血糖のリスクがある方、合併症(網膜症・腎症・神経障害など)が進んでいる方では、
運動の内容や強さを調整する必要があります。
新しく運動を始めるときや、体調に不安があるときは、
必ず主治医に相談してから行うようにしましょう。
■ まとめ
たとえ10分でも、体を動かすことで血糖コントロールや健康維持につながります。
毎日の小さな積み重ねが、将来の大きな健康を守ります。
八女市黒木町で診療している冨田医院では運動療法についても適宜、お話をしておりますので
お困りのことがあれば相談を頂ければ幸いです。