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低血糖を起こす可能性のあるSU薬について

こんにちは。八女市黒木町で診療している冨田医院です。

SU薬は、膵臓に「インスリンをもっと出して」と働きかけるお薬です。血糖をしっかり下げる力が強く、昔からよく使われています。
今回はそんなSU薬について話していきたいと思います。

●代表的なお薬には次のようなものがあります。

グリクラジド(グリミクロン® など)

グリメピリド(アマリール® など)

●良いところ

・血糖をしっかり下げる力がある

・値段が最近の薬と比較的すると安い

・服薬回数が1日1回で良い

●注意しなければならないところ

・低血糖になりやすい(SU薬の中ではグリクラジドは比較的低血糖を起こしにくい。)

・体重が増えやすい

・長く使っているとだんだん効かなくなることがある(二次無効)

●特に以下の例では当院ではSU薬の中止を行っています。

・明らかな低血糖エピソードがあるとき

・高齢で転倒リスクや認知機能低下があるとき

・体重増加が臨床上問題になっているとき

・心血管・腎保護薬(GLP-1/SGLT2)へ切り替え可能で恩恵が期待できるとき

・腎機能が低下していて代謝物が蓄積するリスクがあるとき(特にグリベンクラミド)

●どう使うのが良いの?

最近は「体重が減りやすい薬」「心臓や腎臓を守る効果がある薬」などのGLP1製剤やSGLT2阻害薬など、新しい選択肢が増えています。そのため、

SU薬が必要なときはそのような薬を使用しても血糖が下がらない場合に使うのが基本です。また時々、肥満傾向の方でSU薬を使用している場合があ

りますが、その場合はまずは食事運動療法が先です。SU薬を使用することで体重がさらに増え、飲み薬もどんどん増えていく悪循環が形成されま

す。

●まとめ

SU薬は血糖を下げる力が強い反面、低血糖や体重増加のリスクがあるお薬です。
とくに グリクラジドは比較的低血糖が少ない と言われていますが、薬が必要かどうかは一人ひとり違います。
当院では、患者さんの生活・体の状態に合わせて、必要なときはSU薬を使い、可能であれば新しい薬に切り替えることも提案しています。気になることがあれば遠慮なくご相談ください。

そのほかの糖尿病薬についての記事は以下から
メトホルミン
GLP1製剤について

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