お子さんが「ぜこぜこ」していると言われたことはありませんか?その場合は気管支が細くなる病気である気管支喘息を起こしている可能性があります。
また明らかにヒューヒューしてない場合でも喘息がないかといえばそういうわけでもなく、「朝方に咳が続く」「運動の後に咳き込む」などの症状がある場合も、隠れた気管支喘息の可能性があります。
喘息は「気管支の炎症」の病気です
喘息は、気管支が一時的に細くなるだけの病気ではありません。
実際には、気管支の中で炎症が続いていることが大きな原因です。
この炎症を放置すると…
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発作を繰り返しやすくなる
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気管支が硬くなり(リモデリング)、将来的に肺機能が下がる
というリスクがあります。
治療の柱は「炎症を抑えること」
炎症をしっかり抑えるために使うのが、
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ロイコトリエン受容体拮抗薬(LT拮抗薬)
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吸入薬(吸入ステロイド薬を中心にした治療)
です。
どちらも「症状を抑える薬」ではなく、気管支の炎症そのものを鎮めて、発作を予防する薬です。
喘息治療のステップ
喘息は症状の重さによって治療の強さを調整します。
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軽症間欠型
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症状がときどき出る程度
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必要に応じて気管支拡張薬を使う
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軽症持続型
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週に何回も症状が出る
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LT拮抗薬、または低用量の吸入ステロイド薬を使用
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中等症以上
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毎日のように症状が出る
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吸入ステロイド薬を基本に、必要に応じてLT拮抗薬や長時間作用型の気管支拡張薬を追加
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重症
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治療していても発作が頻繁に起こる
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複数の薬を組み合わせて治療(専門医による管理が必要)
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アトピーや鼻炎がある場合は要注意
アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎を持つお子さんは、喘息を合併しやすい傾向があります。
皮膚や鼻の症状に加えて咳や「ぜこぜこ」がある場合は気管支喘息の可能性が高いため、早めにご相談ください。